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宇宙商社Space BDが資金調達10億円。SpaceXの相乗り打ち上げ枠の取り扱いを開始【宇宙ビジネスニュース】
【2021年12月6日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
12月1日、ISS「きぼう」日本実験棟の設備利用の仲介などを手掛けるSpace BDが総額10.4億円を調達したと発表しました。
既存株主のインキュベイトファンドとアニヴェルセルHOLDINGS、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタルに、シンガポール政府系投資会社Temasek Holdings傘下のPavilion Capital PTE. LTD.が新たに株主として加わりました。
今回調達した資金は多様な打ち上げ手段の確保による衛星打ち上げサービスの拡大と、事業開発人材やエンジニア人材の採用・育成を加速させるために充てられます。
Space BDは、11月30日に、SpaceXのロケット「Falcon 9」の衛星打ち上げ枠の利用権について契約を締結したことを発表しました。2021年1月の相乗り打ち上げに搭載された衛星は143機。打ち上げの機会が年2〜5回程度と比較的多いことも、衛星事業者にとっては魅力です。
これまでSpace BDは、ISS「きぼう」日本実験棟からの衛星放出枠やH3の相乗り枠、次期ISS輸送船となるHTV-Xを活用した衛星放出機会の提供などを行っていました。
今回、海外の打ち上げ手段の取り扱いが加わったことで、 Space BDの打ち上げ仲介事業はさらに勢いを増していくと考えられます。
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参考
全既存株主およびシンガポール政府系機関投資家による 10億円超の資金調達を実施 米SpaceXロケット調達など宇宙輸送手段拡大、採用・組織力強化