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アストロスケールがフランスに子会社を設立。仏国立宇宙研究センターからデブリ除去研究の資金提供も【宇宙ビジネスニュース】
【2023年6月27日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
アストロスケールは、6月19日、フランスに子会社「Astroscale France SAS」を設立したと発表しました。また、同社はフランス国立宇宙研究センター(CNES)とデブリ除去研究に関する契約も結んでいます。
アストロスケールは、スペースデブリの除去を行う軌道上サービスを展開する民間企業です。ヨーロッパ地域では、英国にも拠点を置いており、フランスはヨーロッパで2番目の拠点設立となります。
フランスは2022年11月、軌道上の衛星を破壊する衛星破壊実験(ASAT)を今後行わないことを表明していました。
ASATは、敵国の衛星を破壊し、通信や監視などの機能を喪失させる技術を実証するために行われます。非常に多くのスペースデブリを発生させ、衛星の運用に支障をきたす実験です。ASATの禁止はアメリカ、オーストラリア、カナダ、ドイツ、日本、ニュージーランド、韓国、スイス、英国などが行っており、宇宙空間の安定した利用に向けた取り組みを進めています。
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宙畑編集部
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今回の契約は、6月19日からフランス・パリで開催される航空宇宙業界の見本市「パリ・エアショー」で署名されました。CNESとのパートナーシップには、フランスのデブリ除去を目的とする研究も含まれており、資金提供はCNESが行います。アストロスケールによると、対象のデブリは2024年初めごろに決定される予定だということです。
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