Maxarが新型の高分解能衛星Legionの打ち上げに成功!30cm分解能で高頻度コンステの実現へ
【2024年5月6日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
2024年5月2日、Maxar Intelligenceは、新型の地球観測衛星Legion2機がSpaceXのファルコン9ロケットでの打ち上げに成功しました。
打ち上げ後、太陽電池パネルの展開および地上局との通信にも無事成功。第一関門である初期運用は非常に順調のようです。今春後半ごろ、初の撮像画像の提供に向けて、試運転を続ける予定になっています。
Legionは全部で6機体制で、その内の2機が今回打ち上げられました。これらの衛星が既存のMaxarの衛星コンステレーション網に加われば、従来のMaxarの提供する30cm空間分解を維持したまま、20~30分毎に地表を観測することができるようになります。
Maxar Intelligence の CEOである、Dan Smoot 氏は、次のように述べています。
「これらの初の衛星は、業界をリードする、当社のコンステレーションの品質と能力を高めます。高い回帰速度で 1 日を通してより多様な時間帯で、 30 cm級の画像を収集する能力を 3 倍にします。つまり、お客様により速く、より多くの実用的な知見を提供できます。」
さらに、Maxar Space SystemsのCEOである、Chris Johnson氏は、次のようにコメントしています。
「最初の2機の衛星が打ち上げられ、正常に動作していることを報告でき、嬉しく思います。今年後半に追加の衛星4基の打ち上げに向けて、準備に注力していきます。」
今回のWorldView Legion衛星網は、高分解(30cm級)かつ高頻度(15回/day)を実現することができます。これにより、災害や環境の持続可能性の監視など、急速に変化する地域をリアルタイムに把握し、迅速なフィードバックをかけることができます。
文部科学省の推進する宇宙戦略基金のテーマの中にも、このような高分解能・高頻度な光学衛星観測システムの開発が挙げられています。日本国内には光学・SARの小型衛星コンステレーションを手掛けるスタートアップ企業は数多く存在し、高分解能SARなど技術力には大きな強みがあります。本基金を活用して、運用機数の拡大、そしてMAXARが構築するコンステレーションと拮抗するような観測サービスが提供されることが期待されます。
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参考
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