GoogleがSpaceXとの提携を発表。Starlink衛星通信を介してGoogle Cloudへのアクセスが可能に 【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!
GoogleがSpaceXとの提携を発表
Googleが通信衛星コンステレーションStarlinkに取り組むSpaceXとクラウド領域でのパートナーシップを締結し、Googleが所有するデータセンターの敷地内にStarlinkの地上局を設置する計画が発表されました。
今回の2社の連携により、従来の地上ネットワークでは接続が困難だった公共機関や地域の企業が、1,500機以上のStarlink衛星による衛星通信を介してGoogle Cloudにアクセスすることが可能になります。これらのアクセスは2021年後半から利用可能になる予定です。
SpaceXのCOOであるGwynne Shotwell氏は、今回のパートナーシップについて以下のコメントを出しています。
Combining Starlink’s high-speed, low-latency broadband with Google’s infrastructure and capabilities provides global organizations with the secure and fast connection that modern organizations expect. We are proud to work with Google to deliver this access to businesses, public sector organizations, and many other groups operating around the world.
(訳:Starlinkの高速・低遅延ブロードバンドとGoogleのインフラを組み合わせることで、グローバルに満足するネットワークを提供することができます。我々は、Googleと協力してこれらの世界中で活躍する企業にネットワークを提供できることを誇りに思います。)
Googleは、SpaceXによるStarlinkの構想が発表された直後の2015年に、Fidelity Investmentsと共にSpaceXに出資しています。当時の出資も今回の連携を見据えたものだったかもしれません。
既に1500機以上の通信衛星を投入し、アメリカ・カナダの一部地域・イギリスでβ版がリリースされているStarlink。Googleとの連携によって更に利用が進んでいくのではないでしょうか。
今週の週間宇宙ビジネスニュース
量子暗号化技術を開発するArqitが上場。2023年の実証衛星打ち上げへ 【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
アクセルスペースが資金調達。2023年までにGRUS10機体制へ 【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
OneWebとソフトバンク、2021年末までに衛星通信サービス提供へ【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
小型SARベンチャーQPS研究所が分解能70cmの画像取得に成功【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
前澤友作氏が国際宇宙ステーション滞在の計画を発表。12月に打ち上げ【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/10〜5/16】
宙畑編集部のおすすめ関連記事
SpaceXが世界中にインターネットを届けるStarlink(スターリンク)とは!? 通信速度や市場規模まで徹底解説
【2020年11月の宇宙ビジネスニュースまとめ】企業の買収や協業が加速する宇宙ビジネス。SpaceXはStarlinkの実用化に向けたインターネットサービスのベータ版を公開。
ジェフ・ベソス氏も宇宙ビジネスに本気! GAFAMとBATXの宇宙ビジネス参入事情
参考記事
Google Cloud and SpaceX’s Starlink to Deliver Secure, Global Connectivity