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ロケット開発スタートアップiRocketが米空軍研究所と共同研究開発契約を締結。空軍基地の設備が使用可能に【宇宙ビジネスニュース】
【2023年8月7日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
8月2日、アメリカのロケット開発企業Innovative Rocket Technologies(以下iRocket)が次世代完全再使用型ロケット「Shockwave」のエンジン技術などを開発するため、アメリカ空軍研究所と共同研究開発契約(CRADA)を締結したと発表しました。
iRocketは2018年に設立されたスタートアップで、液体酸素と液体メタンを推進剤として使用する再使用型エンジンの開発に取り組んでいます。また、iRocketは6月にアメリカ宇宙軍と環境に配慮した持続可能な推進剤を使用し、24時間サイクルで打ち上げられる再利用ロケットエンジンの開発契約を締結したことを発表しています。
今回発表されたアメリカ空軍研究所との共同研究開発契約によりiRocketはエドワーズ空軍基地が持つ専門知識が提供され、高推力研究施設などの設備を独占的に使用できるようになります。これにより、iRocketによるエンジン開発の加速が期待されます。
Northrop Grumman Systemsの前社長であり、iRocketの取締役員であるブレイク・ラーソン氏は「エドワーズ空軍基地の試験施設は、iRocketが国家安全保障と商業宇宙ミッションの両方に役立つ能力を実証し、前進させられます」と述べています。
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