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自分の歴史を人工衛星データで振り返ると歩んできた道がよくわかる

衛星データで自分史を作れる!? 衛星データの新しい使い方(遊び方?)とは

Credit : sorabatake

歴史というものがある。世界史や日本史は学校でも学んだけれど、歴史はそれだけではない。自分にだって歴史はあるのだ。生まれてから今に至るまで、自分は成長し、過ごした街は日に日に形を変える。

そんな自分の歴史「自分史」を見てみたいと思う。生まれた時の街の様子などを見るのだ。当時の資料などを集める手もあるけれど、実は人工衛星を使うと当時の様子を簡単に知ることができる。

衛星で自分史

30代にもなれば、昔住んでいた場所などが気になる。久々に訪れたその街は、開発が進んでいたりして、当時とは形が変わっていたりする。ここに道ができたのか、大型スーパーができたのかなど、当時と変わっているのだ。

この記事を書いている地主です! Credit : sorabatake

この記事では私の人生を振り返るので、ちょっとだけ私がどんなことをしているかを紹介させていだきます。基本的にはインターネットで記事を書いたりしています。

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そんなことをしているのが私です! Credit : sorabatake

そんな私も30代にとなり、さらに転勤族だったので、子供時代を過ごした街の様子を知りたいと思う。同時に当時のことも知りたい。私が生まれた頃や遊んでいた当時の様子を。子供時代は街が変わるなんて思いもしなかったので、街の様子をそんなに覚えていないのだ。

そこで人工衛星です! Credit : sorabatake

そこで使うのが人工衛星。宇宙を飛んでいるやつだ。1957年にソ連が飛ばした「スプートニク1号」から始まり、今も地球の周りには数多くの人工衛星が飛んでいる。そして、地球の写真を撮影し続けており、無料で誰でも見ることができるのだ。

EO browserやGoogle Earth Engineなどで見ることができます!
Credit : Copernicus Sentinel data

私は1985年生まれ。勝手に華の85年組と言っているのだけれど、当時の様子を知るには、85年に出版されたガイドブックやら写真やらを古本屋を回って探したりしなければならない。しかし人工衛星ならわかるのだ。ということで、私の歴史を人工衛星で見てみようと思う。

かわいいよね、俺!(第一次北九州時代)
Credit : sorabatake

地主生誕の地

私が生まれたのは1985年の北九州。幼稚園くらいまでを過ごした地主生誕の地と言えるのだけれど、当然記憶にない。いま実家が北九州にあるので、今の北九州は知っているけれど、知りたいのは当時なのだ。

そこで人工衛星! 1985年の北九州
Credit : Google Earth Engine

衛星写真で当時の北九州を見た。当時の人工衛星は「Landsat-5」というもので、私が成長するように、衛星も進化して現在はLandsat-8やSentinel-2となり写真も鮮明になっている。そして今の写真と比べてみると土地の変化がよく分かる。

2018年の北九州
Credit : Google Earth Engine

見比べると向かって右側に「北九州空港」ができているのがわかる。また街におそらく大きなビルができているのではないだろうか。写真が鮮明になっただけかもしれないけれど。街は変わっているのだ。

変わっていますね!
Credit : Google Earth Engine

海辺で過ごす古賀時代

小学校に入学する頃、福岡県古賀市に引っ越した。ここで小学校2年生までを過ごした。当時の思い出といえば、海が近かったので、夏になると母と弟と一緒に遊びに行ったことだ。当時の古賀はどんな感じだったのだろうか。

小学1年生の私(写真がないので描きました)
Credit : sorabatake
1992年の古賀市
Credit : Google Earth Engine

当時の写真が欲しくて実家に問い合わせたのだけれど、どこにあるか謎、ということで、絵を描いてみた。私の可愛さがわかってもらえれば嬉しい。あと1992年の古賀市と書いたけれど、確か当時はまだ「市」ではなく「町」だった。

2018年の古賀市
Credit : Google Earth Engine

街が大きくなっているのがわかる。おそらく山だった部分が家々に変わっている。当時は今よりもっと緑があったのだ。それを裏付けるデータもある。衛星データはたとえば植物だけに色をつけたりできるのだ。

1992年の古賀市(赤色部分が植物です)
Credit : Google Earth Engine
2018年の古賀市
Credit : Google Earth Engine

赤い部分が植物だ。赤いマーカーのあたりの赤が減っているのがわかる。古賀人気が高くなって家を建てる人が増えたのではないだろうか。たしかにめちゃくちゃいい街で、今でももう一度住みたいと思う時がある。緑が減ったと言ってもまだ多いしね。

変わりましたね
Credit : Google Earth Engine

高度な間違い探し

小学3年生からは鹿児島に引っ越した。これまた海が近くてよく釣りに行ったのを覚えている。あと近くに川が流れていて夏になると泳いでいたのだけれど、あまり綺麗な川ではなく、腹に虫が湧いたと記憶している。

小学3年生の私(写真がないので描きました)
Credit : sorabatake
1996年頃の鹿児島
Credit : Google Earth Engine
2018年の鹿児島
Credit : Google Earth Engine

かなり高度な間違い探しのようになっている。よく見ると変化はあるけれど、空港ができた、みたいな変化はない。いまもう一度鹿児島を訪れても、そこまで大きな変化はないのかもしれない。もうひとつ、別の視点で衛星データを見てみよう。

1996年頃の鹿児島の水(青い部分が水です)
Credit : Google Earth Engine
2018年の鹿児島の水
Credit : Google Earth Engine

衛星から取得できるデータから水のある場所を青くしてみた。今も昔も緑も水も豊富なのだ。確かに鹿児島時代は海産物が美味しかった。森は海の恋人という言葉があるように、今も昔も自然が豊かなのだ。

中学時代の私(写真がないので描きました)
Credit : sorabatake

中学校からは再び北九州に引っ越した。絶望的に勉強ができなく英語で14点とかを普通に取っていた。逆に二桁あれば高いな、とすら思っていた。この頃に心から思っていたことは「どうやら私は勉強での未来はない」ということ。勉強が絶望的にできなかったのだ。

2004年の北九州
Credit : Google Earth Engine
2018年の北九州
Credit : Google Earth Engine

勉強での未来はないと思った当時から、現在ではあまり変化がないようだ。やっぱり高度な間違い探し。北九州空港が2004年当時は建設中っぽい感じを見て取れる。ちなみに勉強では未来はない、は正解となります。さすが俺、読みが鋭い。

ちなみに人工衛星は進化して……(2004)
Credit : Google Earth Engine
現在はもっと細かく見られます!(2018)
Credit : Google Earth Engine

友達がいない時代へ

高校からは大分県大分市に引っ越して、高校生活を送ることになる。どうにか進学できたけれど、大学を意識するこの時期、勉強での大学進学はないと悟っていたので、勉強以外での進学方法を模索し始めていた時代だ。

高校時代の私
Credit : sorabatake
2001年の大分市
Credit : Google Earth Engine
2018年の大分市
Credit : Google Earth Engine

あんまり変化はないようだ。それは私もそうだ。高校時代、友達が1人もいなくて、休み時間になるとレモン石鹸で手を洗うことで時間をつぶしていた。友達がいない時代への突入。それは今も変わらず友達がいない。街も人もそんなには変わらないのかもしれない。

変わらない!
Credit : Google Earth Engine

当時からほぼ3年毎に衛星写真を見てみたけれど、やっぱり変化はないようだ。私もそう。当時の体重が60キロくらいで今も60キロ。友達がいなくて、全くモテなかったけれど、今もモテない。変化を求めるけれど、変化はないのだ。衛星写真から私の真実も浮かび上がった。

※ちなみに場所によってはもちろん変化があります!

東京進出

高校を卒業すると東京の大学に進学した。勉強での未来がないと中学時代に悟っていた私は、勉強を求められない大学への進学を成功させたのだ。街が意外と変わらないように、人も変わらなければ、当たり前だが勉強しなければ学力も変わらない。ぜひそれを覚えておいて欲しい。

2004年武蔵野美術大学に進学!
Credit : sorabatake

勉強が無理とわかったので、勉強以外で進学できる美大へ進学したのだ。ただ先の絵を見て欲しい。絵の才能もないようだ。ふざけてない、真面目に描いたけどあれが限界。ただなんか奇跡的に進学できた。そして、地主、東京進出となったわけだ。

2004年の武蔵美周辺
Credit : Google Earth Engine
2018年の武蔵美周辺
Credit : Google Earth Engine

あまり変化がないようだ。本当に変化はないのかと、実際に行ってみた。これは「グラウンドトゥルース」というもので、人工衛星で撮った写真やデータが正しいか、本当に現場に行き調査することを言う。データの精度を高めるためにそのようなことが行われているのだ。

グラウンドトゥルースです!
Credit : sorabatake

その結果、衛星写真は正しい。お店がいくつか変わっていたりはしたけれど、大筋は変わっていない。レッドとワインレッドくらいの違いしかない。当たり前だけど衛星写真は正しいのだ。

懐かしくはあった!
Credit : sorabatake

自分史には衛星

ということで、生まれた時から大学までを衛星で見た。生まれた当時や住んでいた当時の街を衛星を通してだが知ることができたのが嬉しい。それが家ですぐに見れちゃうのがすごい。人工衛星も自分史なんかに使われると思っていなかったと思う。でも、使うのだ。自宅で自分の聖地巡礼が時間を超えてできるのだ。

過去に行った場所を見るのもいいですね!(オマーン)
Credit : sorabatake
すごいところ行ったな!
Credit : Google Earth Engine

私は現在、大学の頃から変わらず東京に住んでいる。しかし、いろいろな場所に行った。そのような場所に行くことで私が作られたのだ。上記のように過去に行った場所を衛星写真で見ると楽しい。今の自分を作った場所の一つだからだ。

ということで、いっぱい集めました!
Credit : sorabatake

自分が過去に行った場所や住んでいた場所の衛星写真を集めた。200枚ほど。これが現在の私を作っているものなのだ。この場所に住んだから、行ったから、今の私があるのだ。自分史といはそういうこと。だから、作りました。

衛星写真でモザイク画!
Credit : sorabatake

行ったり住んだりした場所に偏りがあるのか、なんだかピカソ的なモザイク画になったけれど、こういうことだ。寒かったけど、冬の北海道に行ったりしていてよかった。なかなかに素晴らしいモザイク画なのではないだろうか。少し離して見るとより素晴らしく見えます。

今の私を作った場所たち!
Credit : sorabatake

【衛星データを無料で見ることができるサービスの一例】
Google Earth Engine

「Google Earth Engine」は、地球の様子を衛星画像によって可視化、分析できるクラウドベースのサービスです。

今回のように古い衛星画像と最近の衛星画像を簡単に比較してみたいという方はぜひこちらからお試しください。

Google Earth Engineの使い方を簡単に説明したスライドはこちらです。

EO Browser

「EO Browser」は、英語ではありますが、感覚的に衛星データで遊べるサービス。植物がある場所を赤くしたり、水がある場所を青くしたりしたい場合はおすすめです。

衛星データだけでグランドスラムのテニスコート素材を当てる!」で基本的な使い方を解説しているので興味のある方はぜひご覧ください。

【衛星データ入門記事】