【2020年8月の宇宙ビジネスニュースまとめ】月面開発でも激突する、米中の覇権争い
本記事では、2020年8月に起きた宇宙ビジネスニュースをまとめてお届けします。
8月は、SpaceXの宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」の帰還、Amazonの通信コンステレーション計画が実現に向けて一歩前進するなど、注目のニュースが多数ありました。
また対立を続ける中国とアメリカが、月面開発でも競争を激化させそうです。
それでは、2020年8月に取り上げたニュースとその要約を9本ご紹介します。興味のある記事や読み忘れていた記事などございましたらぜひご覧ください。
宇宙飛行士2名を乗せたクルードラゴンが帰還
SpaceXの宇宙船・Crew Dragonが、日本時間の8月3日にメキシコ湾に着水。無事に帰還を果たしました。これにより、アメリカは自国初の民間有人宇宙船の開発に成功。クルードラゴン宇宙船運用2号機の打ち上げに弾みをつけました。
なお、10月末に打ち上げが予定されている「クルー1」では、日本人の野口聡一さんが搭乗予定。さらに、来年4月以降に打ち上げが計画されている「クルー2」には星出彰彦さんが搭乗する予定です。
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宇宙飛行士2名を乗せたクルードラゴンが帰還【週刊宇宙ビジネスニュース 7/27〜8/2】
Amazonの通信衛星コンステレーション計画がFCCから承認を獲得
Amazonは、3,236基の低軌道通信衛星コンステレーションを運用する「Kuiper計画(カイパー計画)」について、米連邦通信委員会(FCC)から承認を得たことで、Kuiper計画に100億ドルを投資して開発を加速させることを発表しました。
Amazonは2026年7月30日までに最低でもコンステレーション全体の50%の衛星を打ち上げ、2029年7月30日までのコンステレーション完全構築を目指します。
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Amazonの通信衛星コンステレーション計画がFCCから承認を獲得【週刊宇宙ビジネスニュース 7/27〜8/2】
SpaceXの新型宇宙船Starshipが150mの飛行試験に成功し新たなステージへ
SpaceXが、また新たな成功を収めました。新型宇宙船のプロトタイプ・Starshipの飛行試験に成功。テキサス州ボカチカの打ち上げ場から、Starship SN5は高度150mまで上昇しました。
SpaceXのCEOのElon Musk氏は、Starshipが軌道投入されるまで試験を20回程度行う必要があると明かしており、今後さらに注目が集まりそうです。
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SpaceXの新型宇宙船Starshipが150mの飛行試験に成功し新たなステージへ【週刊宇宙ビジネスニュース 8/3〜8/9】
Virgin Galactic 大躍進のQ2の大トリは超音速旅客機のコンセプト発表
初の民間宇宙旅行の実施を目指すVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)は、新たな超音速旅客機のコンセプトを発表しました。9〜19人が搭乗でき、マッハ3で飛行する夢の超音速旅客機。エンジンはロールス・ロイスが開発し、最新のバイオ燃料を使用するなど環境にも配慮するそうです。
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Virgin Galactic 大躍進のQ2の大トリは超音速旅客機のコンセプト発表【週刊宇宙ビジネスニュース 8/3〜8/9】
元NASA長官がRocket Labの取締役として参画
小型ロケットベンチャーのRocket Labは、元NASA長官・Mike Griffin氏を新たな取締役に迎えたと発表。官民両面で宇宙産業の発展に尽力してきたMike Griffin氏が加わることで、今後アメリカ政府との強固な連携が期待されます。
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元NASA長官のグリフィン氏がRocket Labの取締役として参画【週刊宇宙ビジネスニュース 8/10〜8/16】
インドの地球観測衛星スタートアップが資金調達。背景には宇宙特化のアクセラレータ
インドを拠点にする宇宙ベンチャー・Pixxelが、シードラウンドで5.3億円を調達。Awais Ahmed(アワイス・アーメド)氏とKshitij Khandelwal(シュディチ・カンデルワル)氏が大学在学中に創業したPixxelは、30機の小型衛星コンステレーションの構築を目指しています。また今回の資金調達には、宇宙スタートアップを支援する宇宙産業特化のアクセラレータ・Starburst Space Acceleratorの存在があったことも見逃せません。
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インドの地球観測衛星スタートアップが資金調達。背景には宇宙特化のアクセラレータ【週刊宇宙ビジネスニュース 8/17〜8/24】
Blue Originのチームが手掛ける有人月着陸船のモックアップがベールを脱ぐ
NASAが進める有人月面計画「アルテミス計画」に選定され、Lockheed Martin・Northrop Grumman・Draperとチームを組んで参画しているBlue Originが、実物大のエンジニアリングモックアップを完成させました。
Blue Originが開発した降下機とLockheed Martinが開発した上昇機で構成されており、大きさは12m。今後は2021年初頭までジョンソン宇宙センターにて、運用に向けた改善が行われる予定です。
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Blue Originのチームが手掛ける有人月着陸船のモックアップがベールを脱ぐ【週刊宇宙ビジネスニュース 8/17〜8/23】
NASA アルテミスⅠの実施に向けSLSロケットの予算を30%増加
NASAはアルテミス計画を加速するべく、予算の増額を図ります。Space Launch Systemと地上インフラ設備の開発費の引き上げ、2021年11月に実施される最初のミッション「アルテミスⅠ」に向けて準備を進める見込みです。
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NASA アルテミスⅠの実施に向けSLSロケットの予算を30%増加【週刊宇宙ビジネスニュース 8/24〜8/30】
躍進する中国の宇宙開発〜官民それぞれの役割分担〜
中国政府は、国際月面研究ステーション(LIRS)の構想を発表。月の南極地域に設置する予定で、2020年代に打ち上げ予定の嫦娥6号、7号、8号ミッションを通して開発します。さらに、2036年から2045年の間では、長期的に人が滞在できるようにすると目標を掲げています。
>>詳しくはこちらへ!(https://sorabatake.jp/14693/)
躍進する中国の宇宙開発〜官民それぞれの役割分担〜【週刊宇宙ビジネスニュース 8/24〜8/30】
以上、2020年8月に宙畑が取り上げた宇宙ビジネスニュースでした。
次回2020年9月の宇宙ビジネスニュースまとめは、10月中旬ごろの公開を予定しています。
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